祈り
願いどおりになるかもしれないから、祈るときには何を祈るか気をつけろ。
(F・マグロー)
思えば数々のことを祈ってきたと思う。
子供の時はカジュアルに、神様でもお天道様でも何にでも。遊びながら、みんなと一緒に。祈りというか、お願いごとを口に出す感じ。
大人になってからは、人知れずこっそりと。神社で、教会で、夜中のBARや部屋の隅っこでも祈っていたかもしれない。
祈りの中には、辛さからの解放がスパイスのように散りばめられている。
こうしたい、ああしたい、楽しく過ごすために、どうかこの願いを叶えて下さい、という前向きな祈りだけではなく、『いまの苦痛から逃れたいです。お願いします。』みたいな。
祈るときには、その願いがすぐさま叶うと思って祈る人は少ないだろう。
『もしそうなったらいいな』程度の願掛けか、本当に困り果てた人の助けて下さいか。
であるならば『どうせ叶いっこないけど念のため』ではなく、引用したフレーズのように『叶ってしまうから慎重にね』のほうがいいだろう。
自分のことに祈るときはカジュアルに、子供のように。
人のことならば想いを込めて、遠くまで、強く。
祈りは奇跡を呼ぶのだ。