同じ物語を繰り返さないために
『こんな人とつきあっていても何も変わらない』と次々に友だちや恋人を変えても、あなたが変わっていなければ、登場人物が違うだけで、ふたたび同じ物語が繰り返される。
(松浦弥太郎『しあわせを生む小さな種』)
変わるこことってむずかしい。
長年の習慣、もともともっている気質、生きているうちに作り上げられていく性格…
それらをバシっと捨て去って、真っさらな自分に即日変わることなんてできやしない。
人を含めた環境の変化が、自分を変えるための近道だと言われる。新しい習慣へのスタートラインだと。僕もそう思う。
しかし松浦の言葉にあるように、自分が変わっていかなければ、せっかく環境を変えても物語の骨格は同じだ。
今までの不甲斐なさをどう変えていくのか、不幸な生い立ちからどう脱却するのか、不満足な現状をどう好転させるのか…
環境の変化に依存して、自ら変化することを蔑ろにしてはならないのだ。
確かに登場人物が変わると、物語は目新しく映る。期待値は上がり、何かいいことがあるんじゃないかと想像したりもする。それ自体はとても良いことだ。
しかし、自分はどう変わりたいのか、そのために何をするのか、という新しい視点がないと、物語はループする。変わってない自分ができることなんてたかが知れている。狭い範囲で、かつて体験したことと同じような道を、無意識は差し示すからだ。
変わりたいけど変われない。でも変わるしかない。
勇気をもって飛び出して初めて、新しい物語が展開されていくのだろう。
いつでもスタートは切れる。諦めずに一歩を踏み出そう。変化は敵ではなく、あなたの友人になり得るのだから。
積み減らすということ
『すべてを失ってはじめて、やりたいことをする自由を手に入れられる。』タイラー・ダーデン(ファイト・クラブ)
『自分に何も欠けてないと知ったとき、世界はあなたとひとつになる。』(老子)
断捨離をしてから、上の二つの言葉が身にしみてわかるようになった。
今では広告に踊らされることなく『自分に必要なモノを自分で選び』、不要なモノはどんどん処分できているからだ。
生まれてから一定の時期は、ひたすらに『積み重ねる』ことで生きていける。
モノも知識も体験も、次々と自分の内に引き入れて咀嚼し血肉化していくこと。それが人生の主流だ。
しかし40を過ぎて、ある程度の体験を重ね、必要なモノや思考を手に入れた後に思うのは、『欲望には限りがないこと』である。
エンドレス、ひたすら上昇、どんどん詰め込め。限りがないとはこういうことだ。
肉体に限界がある以上、欲望の増殖するサイクルこそに無理がある。
みなそれに気づいていながらも、欲望をコントロールできないでいる。
年齢を重ねて老いていくシルエットは、シンプルでかつスタイリッシュでいたい。
だからこそ今までの人生で『積み重ねて』きたことを今度は『積み減らして』いく必要がある。
『積み減らす』とはおかしな言葉だが、そんな人生の岐路をうまく言い現わしているなと思う。岡本太郎の言葉だ。
積んでは減らす。減らしてはまた積む。その繰り返し。
これこそが人生そのものだ。
欲望が増殖する時には、『ひたすら積む』ことにフォーカスがあたっている。
そして時々、『増えすぎたからちょっと減らそうかなぁ…』と思うくらい。
『積み減らす』はそうではない。『積む』と『減らす』が同じ割合で拮抗している。
ひとつ積んだらひとつ減らす。これをルールとしている。
だから余計に積み重なることがない。
断捨離はリセットである。
本当に必要な環境を整え、今までの自分が獲得した『ポテンシャル』を100%発揮するための儀式といってもいい。
そんな儀式をクリアしたいま、毎日が清々しい。
そして本当に自分が欲望していることは何か?もはっきりしてくる。
特に時間の使い方が変わった。『精神の不必要な寄り道』をしなくなった。
今の僕に必要なのは2点のみ。
ひとつは恋人との時間を大切にすること。
もうひとつは、悩み困っている人がいたら手を差し伸べること。
なんてシンプルなんだろう。
自分の人生に手をこまねいている方は、ぜひ断捨離してみてください。
自分の『端切れ』を一掃することで見えてくる景色は本当に素晴らしいですから。
自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫)
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断捨離は脱皮である
『断捨離できる人』になってから、日々の家事、掃除、雑事をちゃんとやるようになった。
人から見れば当たり前のことでも、できなかった自分を基準にすればこれは快挙である。
今朝もきちんと、食べ終わった食器を洗い、使った鉄鍋の水気を取り、掃き掃除を軽くして、トイレも磨いてきた。
時間にして15分程度だろうか。
ベースが綺麗だと、それにかかる手間も少なくて済む。結果短時間で終わる。
本当なら掃除機をかけたいところだが、箒で掃くという行為が大好きなので、つい掃き掃除ばかりしてしまう。
掃き掃除は、後ろに下がりながらゴミをかき集める。
掃除機や除雪車、道路を掃いていく車。何でもいいんだけど、大抵は前に進むことで綺麗になっていく。
掃き掃除だけが後ろに下がりながら綺麗にしていくのだ。
この控えめ、というか、視点が変わるアクションが、ハイヤーセルフと重なるのである。
一歩引いて自分を眺めるのと同じ感じがして、掃き掃除をした後に軽く瞑想すると本当に気持ちがスッキリするのだ。
そして日々の雑事をきちんとこなしていると、『自分は自分にとって役に立つ人間だ(わかるかなー?)』ということを実感できる。
だから自己肯定感もアップする。
これが同じ掃除でも、やらされ仕事だとこうはいかない。
貧乏クジ引いた!何で俺ばかり!損じゃないか!
と全く価値が反転してしまう。
物事においては、能動的にアクションを取れれば、どんな事もマイナスにはならない。
楽しくするも、やらされ仕事と決めつけるのも、自分の心持ち次第なのだ。
今日家に帰ったら、水切りカゴの中のお皿を拭いて戸棚にしまおう。そして晩ごはんの支度をしよう。
そんな出来事を楽しみにできる心に『いともあっけなく変わった』事実を喜んでいる。
断捨離は何回も脱皮できますよー。
今の自分のまま、お金もかけず、何かを詰め込むこともなく。
オススメです。
断捨離の扉が開いた③
断捨離を始めてから一年半。見事に環境は変わりました。
考え方にも大きな変化があり、以前の自分より今の自分のほうが格段に好きになりました。
前に書いた断捨離の記事、第3弾。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
★★★
その後もゆるゆると続けています、断捨離。
こちらの本をきっかけに一念発起。今では見違えるほどモノが減った室内。そして雑念の消えたココロ。
やっぱり巷で言われているように良いことづくめでした。
ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -
- 作者: 佐々木典士
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前回はこんなトピックについて書きました。
①室内でキビキビ動くようになった。
②モノの定位置が決まった。
③マメに掃除するようになった。
④いま持っているモノの価値が上がった。
⑤質の良いモノに目が向くようになった。
これだけでも十分すぎるんだけど、まだ続きがあります。
断捨離は『環境を整える』ことを第一の目的としますが、この『環境』にはいろんな意味合いがあることがわかりました。
そのことが一番の収穫だったのです。
⑥余計なモノを買わなくなった。
⑤で質の良いものに欲望がスライドしたおかげで、不必要なモノに全く興味がなくなった。それはいとも呆気なく起こり、自分でもビックリしている。
どうしても必要で、この前100均で画材を揃えたんだけど、パレットも水入れも他で代用がきくので買わずにいられた。
そう。モノが減ると、家に何があって何が無いのか頭で覚えていられるから、すぐさま『代用できるものは無いか?』という発想が浮かぶ。
この好循環はずっとループさせたい。
⑦たくさんのアイデアが浮かぶようになった。
これも⑤⑥の流れを受けている。
質の良いものに興味が移る。
↓
余計なモノを買わなくなる。
↓
いまあるもので代用できないか?と考えるクセがつく。
↓
様々なシーンでそれを思う頻度が上がる。
↓
『組み合わせること』をいつも考えるようになる。
↓
『ピコーン!!』と閃く機会が増える。
↓
アイデアが浮かびやすくなる。
そんな感じです(^_^)
⑧キッチンに立つのが楽しくなる。
これも驚いた事のひとつ。
僕は料理が好きではない。
普段お酒ばかり飲んでいるからグルメだと思われているが、3食同じ献立でも平気なタイプだ。安物でも添加物満載でも気にしない。
大好きな野菜だってスーパーのカット野菜で大満足だったし。
そんな自分が今では嬉々としてキッチンに立っている。
広々とした場所で、調味料も少ないけど一目で見渡せて、手を伸ばせばさっと取れる状態。
料理って同時並行でいろんな事をやるので、何だかスポーツみたいな感じがした。
その一連の動きが淀みなくできた時の気持ち良さ。
もちろん美味しいものを作る、というのが大命題だが、『動きの心地よさ』もおまけでついてきたのだ。
⑨手間を手間だと思わなくなった。
掃除と同じく、家庭内の全てのアクションの『能率が上がった』のはこのせいだろうな。
そして面倒くさい気持ちが消えたせいで、水出しのハーブティーを毎日飲んでいる。
なくなったらガラス瓶を洗い、新しく仕込む、時には煮出して冷まし冷蔵庫へ。
こんな面倒くさいことも面倒だと思わなくなった。むしろ楽しんでやっているのだ。
ペットボトルを買うこともほぼ無い。ゴミも減ってエコな感じ。
味噌が減ったらタッパーに詰め替える。冷蔵庫の中もシンプルになって気持ちいい。タッパーはほぼ捨てたけど、一個だけ残ってる。いずれ野田琺瑯あたりを揃えたい。
⑩『今ここ』に集中できるようになった。
食事の時は食べることに
掃除の時は片付けることに
話すときは会話に
・
・
・
という感じで、『ワンタスクを味わう』クセがついた。
とりわけ、恋人と部屋で食事したり、そのための料理を作ることが、今までとは比較ならないほど楽しくなった。
一つのことに集中できるのは、視界からモノが減ったからに他ならない。
モノがあふれていると、意識的・無意識的を問わず、視覚情報がノイズにまみれる。
こんなこと気づきもしなかった。でもきっとそう。
だから脳のバッファとかメモリが、パソコンのそれと同じく容量を食ってしまい、現在に集中できなかったのではないか?
そのせいで意識は散漫になり、家が落ち着かない場所と化す。
だから休みの日でも常に外に出たかったのだろう。特に明確な目的がなくともとりあえず出ることに意味があったのだ。
カラクリはこれだったんだね。
そして今に集中し、楽しい時間を過ごせるようになると、『相手の意見を素直に受け入れるようになる』気がする。メモリの負担が軽くなった分、心に余裕が生まれたのだろう。これはまだ未確定だけど、確信に近づいている。
僕のパートナーは食に対して大きなこだわりがある。オーガニック中心の食事を小さい頃からしている。
家には電子レンジはない。炊飯器も使わず、米は鍋で炊く。添加物や保存料の類は基本アウト。食品を買うときには必ず製造欄をチェック、という塩梅だ。
最初の頃はそれが嫌だった。
『もうそんなのいいじゃん、どっちも同じなんだから安いほうでいいよ。その分美味しいワイン飲めばOKでしょ?』
そんな感じで無理やり体に悪いモノを摂取『させていた』と思う。
もちろん時々は任せていたけれど、基本僕は面倒くさがり、吟味することは敵だったのだ。潔癖症と混同していたのだろうな。
それが見事に変化した。
相手の欲求をなぞってみたくなったのだ。
そして初めて様々なオーガニックを味わうことになった。
その結果はどうだ?
米は鍋で炊くようになり、食品を買うときは裏の標示を見て、なるべく添加物の少ないものを買うようになった。
有機野菜の味を知り、素材の良し悪しが少しはわかるようになったし、調味料の違いで料理の味が天国と地獄に分かれることも知った。そして薄味の美味しさも判別できるようになった。
つまりは、自分は『刷新』されたのだと言っても過言ではない。
そしてそれは『悟った』とか『欲望が消えた』とか『萎えた?』なんていうネガティヴなものではない。
むしろ、自分を知ることの確実な手助けになっている。
事実、断捨離をしていたこのひと月、自分のことについて考えることが多かった。そして自分のもつ『考え方のクセ』の中でも不要なものを、断捨離のゴミと一緒に捨てることができたのだから。
とりあえずザーッと書いてはみたものの、まだまだ書ききれていない。
言葉にはならない気持ちが、まだ眠っている。
それはまた今後、新しい発見となって表面化してくるのだろう。
これからは断捨離の第2期に入る。
細かいものをひとつづつ見て、いよいよ捨てていくのだ。
書類や写真、過去の蓄積のあれこれ。
思い出の品もあるだろう。
若い時分のエネルギーを再確認できるアイテムもあるかもしれない。
しかし人生は続くのだ。
過去は力に変えて、常にいまここのスタートに立ちたいという思いがある。
そのためにもこの断捨離を続けていこうと思います。
とにかく一冊の本がきっかけとなってここまでこれた。
本当にありがたいことです。
そして拙い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
少しでも興味がわいたら、ぜひ実践してみて下さいね。
新しい扉が開くことを身をもって知ったので、自信たっぷりに言えます。
『断捨離は人生を変える!!』とね。
断捨離の扉が開いた②
前に別ブログに書いた断捨離の記事、第2弾です。
読み直すと相当テンション上がってるのがわかりますね。
断捨離で人生が変わるのは本当でした。この本にもう感謝しかないです。
★★★
断捨離ブーム、続いております。
前回はきっかけになった本の紹介がメインでしたが、今回は断捨離によって自分に起きた変化を書いていきますね。
①室内でキビキビ動くようになった。
床に広がっていたモノがなくなることによって、道幅が広がった。何かを避けて歩くことがこんなに行動の妨げになっていたとは…
妨害がなくなれば、自然なペースで歩き回れる。そんなに広い部屋ではないが、この開放感は大きく、ちょこちょこ動くことが億劫ではなくなった。
②モノの定位置が決まった。
モノが溢れている状態はすなわち、住所不定のモノたちが室内にひしめき合っているということだ。
あるジーンズ、本当の住所はクローゼットの中だが、仕事から帰ってきた僕の気分で、それは床に履き捨てられる。目の前の家に入れてもらえない。そんなモノがたくさんあった。
しかし今では違う。そのジーンズはここ2週間毎日家に帰れている。
鞄もそう。朝バタバタと中身を入れ替えて放置されることもなく、帰宅後に一度、定位置に戻される。
あと数名、住所不定のモノがいるが、彼らには引っ越してもらうか(捨てるか)きちんと部屋を探してあげようと思っている。
③マメに掃除するようになった。
1.2に関連して、掃除の頻度が格段に増えた。食べ終わった食器もその場で洗い、水切りカゴという急場しのぎの「定位置」に一旦預けている。
毎回定位置にモノを戻すということは、同じ場所を見る頻度が上がることだ。
そうすると、「すこし埃が溜まってるな」とか「何かこぼした跡があるぞ」なんてことに気づきやすくなる。
そしてキビキビ動く癖ができているので、必要な道具を取ってきてササッと片づけてしまう。
このスッキリ感がもたらす恩恵は計り知れない。こうなる以前にストレスを感じていたわけではないが、一度このスッキリ感を味わうともう元には戻れない。
④いま持っているモノの価値が上がった。
モノを一通り捨てて思ったことは、残った精鋭たちが、いままでとは比較できないほど輝き始めたということだ。
普通はその価値は購入後から目減りしていく。前回書いたように「慣れ」が作用するからだ。
しかしみんな見事に復活した。まるでクルム伊達公子みたいに爽やかな笑顔とともに。
たくさんの中にいるモノたちは、当時はみな一番だったはずだ。「このシャツを着た俺はさぞ男前に映るだろうよ!」と思って買ったシャツ。
それに慣れて次は、「この新しいシャツを着た俺はさぞダンディで優しく見えるだろうよ!」と思ってまた買う。
そうやって、「もともとの用途は違う」のに、「俺を魅力的に見せるアイテム」として十把一絡げにされてしまう。
そしてその中で優先順位が決まってしまうので、価値が変換されてしまう。
クラスの中にも、体育系のイケメン、文学系のイケメン、優しいイケメン、頭の回転が速いイケメン、リーダーシップが魅力的なイケメン…と別れている。
その中で一番を決めることに意味はない。
全ては自分の気持ち次第なのだ。
だからモノが減った後、またそれぞれの役割を思い出したのである。
それが新しい輝きをモノに与え直した。
不思議だな。人間のこの感情の身勝手さ。それをひしひしと感じている。
⑤質の良いモノに目が向くようになった。
残った精鋭たちではあるが、質はバラバラである。安いモノ、高いもの、有名無名、いろいろ混ざっている。
その中でも、質が悪く値段も安いモノを排除して、新しく上質なモノが欲しいと思うようになった。
しかしあれもこれも、というよりは、「上質なモノがひとつあればそれでいい」という感覚。
主にキッチン用品が多い。
100均に代表される「プラスチック製品」に違和感を覚えることが多く、少しづつ入れ替えている。
例えば、今まで砂糖と塩を入れていたのは100均のプラスチックBOXだ。仕切りで別れていて、蓋は固定されているので親指でヒョイっと持ち上げるタイプ。
それを別々の陶器に変えた。蓋は固定ではないから、塩を振る時には左手で蓋を持っている必要がある。
しかしそれが億劫ではなく、その陶器の佇まいとか雰囲気のほうを優先できている。そして使う時にちょっとだけ「気分が上がる」のだ。
日常を豊かに過ごすためには、この「ちょっとだけいい気分になる」頻度が重要だ。
まだスタートしたばっかりだが、「モノを吟味する喜び」を与えられた。これはすごく豊かな感情である。
何となく選ぶのではなく吟味する。この行動自体が人生に及ぼす影響は大きい。
それを身をもってて体験している。
長くなったのでいったんここまでで。
まだまだ続きますよー。そのぐらいインパクトがあった出来事だったのです。
ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -
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最小限主義。 「大きい」から「小さい」へ モノを捨て、はじまる“ミニマリズム"の暮らし
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あるミニマリストの物語―僕が余分なものを捨て人生を取り戻すまで
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断捨離の扉が開いた①
一年半前に別のブログに書いた断捨離の記事です。
断捨離ができたおかげで2ヶ月前の引越しも楽だったし、新しい習慣を自分の生活に取り入れることもできました。
良いことづくめの断捨離。本当におすすめです。
★★★
いままで何度もトライした。そして失敗してきた。
自分にはもう無理なのかと思ったが、どうしても諦めきれずに、しつこく本だけは読んできた。
断捨離。この甘い響き。
「断つ」「捨てる」「離れる」というシンプルな考え方。
この本も読んだし
こっちも読んだ。
- 作者: 近藤麻理恵
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しかしうまくいかない。言ってることは確かに理解できるのだ。納得もするし、驚きもある。しかしなぜだか気持ちが続かなかった。
そんな悶々とした日々を過ごす中で、とうとう出会ってしまったのがこの本だ。
ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -
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最初に読んでからまだ1ヶ月も経ってはいない。しかし僕の部屋はすでに見違えるように綺麗になった。
この本のおかげで捨てられた「モノ」を思い出してみる。
【洋服関係】・・・アンダーウェア、靴下を始め、Tシャツ、ボタンダウン、カットソー、上着、バッグ、ハンカチ。などなどで合計100アイテム。
【キッチン周り】・・・食器を始めとしたキッチングッズ、まな板、包丁、皮むき器とかスポンジ、ゴミのネット、箸、爪楊枝や調味料も全て捨てて合計150個くらい。
【本・CD・DVD】・・・これは随時処分していたのであまりやってない。合計200くらい。あと300は減らせる。
【棚や什器、ラック、衣類ケースとか】・・・3段BOXを2つ、一番大きいタイプのメタルラックを2基、扇風機、掃除機、ディフューザー、ランプを3つ、単品の収納ケースを4つ、ハンガーラック、ホットカーペット、電気ストーブ、その他小さな機器含めて30〜50基くらいだろうか。
その他にもたくさん捨てた。そしていまでも日々捨て続けている。
まだまだ終わらないが、近いうちに理想の分量まで減らせるだろう。現段階で2/5くらいだろうか。まだ半分にも満たない。しかし楽しい。確実に習慣化した。
ではなぜ「ぼくモノ」だけが、一気に僕を行動に駆り立てたのか。
その理由ははっきりしている。
ひとつは、モノを捨てるテクニックだけではなく、自分の考え方が変化する過程が私小説のように書かれているからだ。
主人公である著者の、肥大化したプライドや妄想、失敗、怠惰な生活が100ページほど続く。
あぁ…「ここに描かれているのは俺自身だ」と何度思ったことか。
例えばこんな記述。
僕は全てに対して言い訳をしていた。朝起きられないのは、夜遅くまで働いていたから。太っているのは体質のせい。満足でない給料のせいで広い部屋に引っ越せない。もっと恵まれた環境なら、僕も本気を出せるはずなのに。広い部屋じゃないからモノが散らかってもしょうがない。賃貸の部屋は自分のものでないから、掃除をしても仕方がない。広くて自分の部屋に住めさえしたら、ぼくもきっと片付けるはずだ。
ネガティヴの連鎖がループするばかり。
ないから、持ってないから、無理だから。
否定のオンパレード。そして決めゼリフは、
『条件さえ整えば、俺だって本気出るんだよ!!』
もう救いようがない。
そしてもうひとつ引用を。
僕たちは自分の現実が「理想とまったくかけ離れている」としばしば考えがちだ。自分が思った通りにならない現実を見て、自分は不幸だと考えてしまう。「欲しいモノを持ってない」という理想と違う現実を見て、僕は自分のことを不幸だと思っていた。
(中略)
しかし事態は全く逆だった。実はぼくの願いはすべて叶っていたし、欲しいものはすべて持っていた。
(中略)
服を例にあげよう。「着ていく服がない」と以前の僕もよく思っていた。休みを1日まるっきり買い物に費やし、ヘトヘトになりながらも手に入れたお気に入りの服。買い物から家に帰ると、鏡の前で1人だけのファッションショーの幕が上がる。翌日、新しい服を身につけて初めて出かけるときの、少しくすぐったいような、誇らしいような気持ち。クレジットカードで無理な支払いをしてまで、どうしても手に入れたいと願ったかもしれない。そんな願いが叶った服が山ほどあるのに、なぜそれを横目に見ながら「着る服がない」と毎年つぶやいてしまっていたのだろう?
本当にその通りだ。なぜトキメキを覚えたはずの服が、勝手にその価値を下げてるんだ?
まだ持っていないから不幸せ、というのは本当なのか?
そして著者が出した結論は当たり前のことだ。
答えは誰にでもわかる。ぼくたちは叶った願いに次第に「慣れ」たのだ。「慣れ」はだんだん「当たり前」のものになる。「当たり前」のものに、最終的に「飽き」てしまったのだ。
そうなのだ。すべては「慣れ」のせいなのだ。
買ったばかりのワンピースを初めて着るときは嬉しい。しかし5回も着ると「慣れ」てしまい喜びは減る。
10回着たら?50回着たら?
叶った願いの輝きは「慣れ」から始まり、「当たり前」の前提になる。
そして「飽き」という否定に行き着き、最終的にはつまらないモノになってしまう。
著者の考えは「慣れ」→「飽き」という仕組みのせいで余計なモノが増えるということ。
そして、自分の願いは叶っているのに、この仕組みがあるせいで、叶った願いに対して不満が募り、不幸を感じてしまうのだと続ける。
これは誰にでも共感してもらえるはずだ。
「当たり前」の状態ならまだマシだ。
しかし次の「飽き」の段階が諸悪の根源なのだ。
「飽きる」とは不要になることだ。不要なモノに価値はない、ガラクタ同然だろう。
ガラクタを抱えていても不満しか生産されない。不満→不幸のレールは自然すぎて説明は不要だ。
そしてここから「慣れ」の考察が始まる。
未来の感情は予測できない。ジャケットを10回目に着たときの喜びは想像できないはずだ。初めて着るときの気持ちは想像できても、10回目に着るときの慣れた気持ちや、1年後に着るときの飽きている気持ちも想像できない。
結局、人間が予測できる「未来の射程距離」は思っている以上に短いという事実。そこを考えてみようというメッセージがガツンと心に響いたのだ。
だから欲しいモノの中でも、実際に必要かどうかを考えて、必要だと言い切れるモノだけを所有しようと説く。
長々と書いてきたが、これは一例である。
最初の1・2章でモノが溜まる理由を考察し、次の3章では実際に、捨てる技術を解説つきで55個紹介している。
ここにもいろんなヒントがあるが、ページの端を折りまくっていて、どこを紹介したらいいか見当がつかないw
それほどシンクロした本だったのです。
次回は、断捨離に成功した僕の、気持ちと行動がどう変化したのかを書きたいと思います。
ファイロファックスのシステム手帳『JACK』を買いました
新しい活動を始める前にはなぜか手帳を変えたくなる。
手帳は自分の分身みたいなものだから、新しい装いで飛び出していきたいのだろうな。
ということで前から目をつけていたファイロファックスのJACKを。
派手なデザインですが、色味のトーンは抑えられているので、下世話な感じはしないです。ビジネス向きではないけど、とんがった人なら使っていても納得、のライン。
リングも大きめなので、ガシガシ書けますね。ペンも挟めるし。大は小を兼ねる。
ファイロファックスは二冊目で、前に使っていたこれも凄く気に入っていたんだけど、あまりに指紋がつく。
その度に拭くのも疲れてしまって、泣く泣く本棚に収納です。目をみはるようなビビッドな青が好きだったんですですけどね。
サイズ違いも使っていて、お揃いのペンも用意したんだけど、結局半年くらいしか使わなかったな。
ファイロファックスはバリエーションも豊富で手に入りやすいので、システム手帳派にはおすすめです。
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