ありがとうがエンドレス
良いものを伸ばすことでしか、成長はないよ。人のいいところを見つけて、学ぶ人が成長する。人をけなしても成長はないよ。
(田口ランディ『ありがとうがエンドレス』)
人の悪口、自分への悪口。少し気を抜くと、頭の中ではつい否定的な言葉を唱えてしまうものです。
意識できればストップできるけど、無意識に延々と続くこともあります。後で気づいてびっくり、『俺電車に乗っている20分の間ずっと文句言ってるじゃん!』なんて。
人や自分をけなすことで、自分の心にはマイナスがインプットされます。1日10分だとしても1ヶ月のトータルでは5時間にもなる。5時間ぶっ続けでけなし続けている自分を想像してみると恐ろしいですね。ビジュアル的にも。
頭の中で文句が始まったら、気づいた時点ですぐ止める。これはトレーニングで改善します。
その取っ掛かりとして、毎朝家を出る前に、『今日も良いことをたくさん見つけるぞ!』と宣言して下さい。そしてすぐ忘れてしまいましょう。考えるのではなく決めて宣言する。そのあとは脳の自動運転に任せることが大切です。
一度考え始めてしまうと、脳は関連のあるものをどんどん紐付けでいきます。
良いことを見つけるっていってもなぁ……昨日は悪いことばかりだったし……あっそうだ、あれやらないとまた怒られちゃう……何で俺が怒られなきゃならないんだ?……あんな仕事サボってばっかの部長に……あいつときたら……
マイナスのスパイラルは延々と続きます。だから考えないことが大切なのです。
人や自分をけなしても成長はない。だから良いことをたくさん見つけて、否定的な考えが頭を支配しないように、良いものでうめつくすのです。
秋の理由
傾注すること。注意を向ける、それが全ての核心です。…傾注は生命力です。それはあなたと他者をつなぐものです…
(スーザン・ソンタグ『良心の領界』)
その存在を知ってからずっと追いかけている詩人はもう20年もの間、僕を虜にしている。福間健二。詩人、翻訳家、大学教授、映画監督…いくつもの肩書きを持つ彼の仕事に、文字通り『傾注』してきた。
恋をした時、大切な判断をする時、人の気持ちに心震わされた時、逃げたくなった時、柔らかい夜の孤独に浸りたい時などに彼の著作を開いては、その時の自分の感情と本の中の言葉を広場で遊ばせる。
感情と言葉はくっついたり離れたりしながら、段々と仲良くなっていく。自分の感情が本の世界に馴染んでいき、新しい視点やヒントに姿を変える。同じセンテンスに何度も感動し、涙が滲むこともある。
彼の本を読んだ後は背中に羽が生えた気分になる。どこまでも飛んでいけるんじゃないかという錯覚にとらわれる。彼の紡ぐ言葉は、その内容に関わらず心を脱臼させるから。
様々な世界のしがらみから一度意識を剥がされ、詩の世界に傾注させられる。繊細で力強く優しい。そして何よりみずみずしい。静かなエネルギーと若々しさがファンタジーと現実の獣道を歩いていて、その足あとが読んでいる僕の日常に転写されていくような。
そんな彼の新作映画がこの秋に公開される。何て素晴らしいギフトだろう。苦手な寺島しのぶが出ているが、見る前からもう素晴らしい演技をしているはずと確信している。
『秋の理由』というタイトルは彼の詩集からつけられたものだ。秋に理由があるのなら、春にも夏にも冬にもあるだろう。しかし『秋の理由』という言葉の響きはことさらミステリアスで、それがどんな世界であっても足を踏み入れたくなるイメージがある。
20年たっても、まだまだ彼から目を離すことはできない。彼の作品に接した時にもらえる気持ちは、まさに生命力そのものだ。彼の詩集には季節の力が封じ込められていて、それがまた僕の好奇心に火をつける。
冬が始まる前の、繊細であればあるほど堪能できる秋という季節。紅葉のグラデーションを受け止められるような心のパレットを準備したら、彼の映画を先導者として歩いていきたい。
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幸せは日々のなかに
幸福って結局、『とんでもなく大きなもの』である必要はない。
日々の中から、たとえ小さくとも、なるべく数多く集めることも幸福につながる。
海外旅行とか結婚、昇進、大きな仕事をとる、自分の作品が入選するなど、大きなトピックはその時の快感が半端ない。
しかしその状態が幸せのピークだとすれば、日が経つごとに、その喜びは薄れていく。
すなわち幸福は持続させることが好ましい。
美しい花を飾る、美味しい食事を作るなど、あたりまえすぎて一見地味なことの中に幸せを感じられる感性を育むこと。
それが幸福を持続させるコツだ。
ハードルの低い行為、反復可能な事柄に幸せを感じることが鍵ですね。
日々、小さな幸福を歓迎していくことで、日常は安定していく。
健全なこころとからだ。
微細なものを感じるセンサーはそうやって鍛えられていくのです。
だから今から、もしくは明日からでも直ぐに、小さな幸福を見つけていきましょう。
そして『私は今日も幸せだ』と、こころから思える日を過ごしましょうね。
信じようと信じまいと効果はあるのだ
最近、あれだけ効果のあったホ・オポノポノをさぼっていた。
さぼっていたというよりかは、それを唱える困ったシチュエーションに遭遇しなかったので忘れていたのだ。
久しぶりに本棚の整理をした時にこちらの本が見つかったので思い出した次第。
僕の場合は1ヶ月くらいで効果があらわれ始め、3カ月目には確実に実感レベルまできた。
日々のトリートメントとしてまた始めてみようと思う。
オポノポノの良いところは、信じていなくても効果が出るということ。やればいいだけ。
人によって様々な表現はあるけれど、僕の場合は、
「心の淀んだ沼にどんどん真水を注がれていく感じ」
がしました。
だから今では相当澄んだ、沼というよりは湖という実感があります。
これからさらにどう変化していくのか楽しみ。
ということで、
ごめんなさい
ゆるしてください
ありがとうございます
愛しています
ハワイに伝わる癒しの秘法 みんなが幸せになるホ・オポノポノ 神聖なる知能が導く、心の平和のための苦悩の手放し方
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もっと優しくさわってよ!!
ドカン!!
まるで震度5の地震が来たような衝撃。
ハッと目を開ければ何てことはない、電車に揺られる座席の横にオッサンが座っただけだった。
以前の自分ならば、怒り心頭、心の中では「このボケ!カス!ハゲ!」と悪態の三段活用がすぐさま飛び出したことだろう。
しかし今ではその公式なんて忘れてしまった。
代わりに思ったことは、「あんた奥さんにもそんなガサツな態度で接してないかい?」ということ。公共の場でそんな振る舞いをするんなら、家ではもっと気を抜いちゃってるよね。
オッサンの指にめり込んだ結婚指輪を見ながらそんなことを思う。
同じように、駅の改札を抜ける際に、パスケースや財布を思い切り叩きつけるように通っていく人もよく見かける。
何かに苛立っているのか、それとも加減がわからないだけか。
その雑さで扱われた人、物、そして自分。
もしも世界が自分を映す鏡なら、そんな態度で過ごす日々は、知らぬ間に自分で自分を雑に扱い、また人からも雑に扱われる可能性も高いよね。
そんな街の風景。
あなたの魅力はたくさんの花びらのようだ
さっき花の水を変える時に、もうすぐ花開く蕾を見つけました。百合の花です。
今までは、咲いた花は見ていたけど、どうやって咲くのかは気にしていませんでした。
常識なのかもしれないけれど、これがかなりドラマチック。
まずは蕾が膨らんで、中の花びらが外の花びらを押し出すようにして裂け目ができる。
そして膨らみきったところで、ストッパーのようになっていたてっぺんが裂け、まるでフィギュアのイナバウアーみたいに、花は優雅に反り返っていく。
そして全ての花びらが定位置まで反った時、花としての全体像が浮かび上がる。大ぶりの花だからこそ、華麗さも目立つ。
その一部始終に、なんて美しいのだろうと、感激しましたね。
蕾を人に例えれば、花びら一枚一枚は、その人の資質です。
「朗らか」「前向き」「ゆっくり話す」など、
その人のもつ資質や性格が、綺麗に花開く(きちんと外部に伝わる)ことで、全体的な花のフォルム(その人のトータル的な印象)が見えてくる。
自分で自分の良いところを知らないと、気づかれない一部の花びらは反り返ることができず、本来ならば美しいはずのフォルムも、そう伝わらない可能性がある。
だから人の魅力は、その人が知っていようが知るまいが、とにかくどんどん伝えていこうと思った次第。
さっき自己愛についての本を読んでいたので、こんなことを思ったのだろうな。
そんな独り言です。