脳をきびきびと動かすためには?

いつも脳がきびきび動けるようにするには、どんな仕事も『保存して終了』することが大切です。

(佐藤オオキ『スピード仕事術』)

 

テンパった時の状態を思い出してみる。

 

頭に血が上って、とにかく焦りに支配される。冷静になれと言い聞かせようとするも、そのセリフを言い終わらないうちにもう焦りに包まれている。頭の中が何かでパンパンだという実感だけがあり、『あ゛あ゛あ゛あーっ!』という感じで意味不明の言葉がリフレインしている。

 

『何だか冴えないな、頭が働いていないな』と感じる時、テンパっているまでは行かないけど、それに似たことが頭の中では起こっている。焦りという感情が付随してないだけで、メモリー不足か容量オーバーを起こしている。

 

僕の仕事は、小さなタスクの同時進行が日常茶飯事で、常にタスクを横断しながら仕事している。

 

ひとつひとつ確実に終わらせていけるものもあるが、それは全体の半分ほどだから、1日のうちにメモリー不足で立ち止まる瞬間が何度かある状態。

 

開きっぱなしのファイルを保存して閉じる。そして後でまた開く。

 

手間的には数10秒に満たない行為だが、どうせ使うのだからと開きっぱなしでいる。

 

引用した『保存して終了』の意味は、区切りをきちんとつけようよ、ということだろう。

 

しかし僕は最初に読んだ時、『ファイルを閉じるのね』と、物理的なこととして認識し、実際にやってみたのである。

 

そしてこれが良かったのだ。

 

それ以来、『いまやっている仕事はここで一旦終了!』というつぶやきとともに、一度ファイルも閉じることにしている。

 

このひと手間が、新しいタスクが始まる前に頭をリセットし、次の立ち上がりをスムーズにする。

 

脳内で起きていることが、タスクマネージャーみたいに可視化できればいいのにな。

 

それは夢物語だろうけど。

 

 

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