こころの空洞に人を招き入れる
空洞っていうのがポイントなんですよ。
誰でもそうですけど、自分の中心みたいなものがあると思い込んでるじゃないですか。もしくは『本当の自分を探す』みたいなのとか。
でも、中心にあるものっていうのを『そんなのはないんだ』っていうのに仮定して、その中心部分を他人に明け渡すというか、オープンスペースじゃないけど『もう好きにしてくれ』みたいな、そういうムードをだしたかったんですよ。
先日、ゆらゆら帝国の坂本慎太郎と作家の古川日出男の対談を読んでいて、なるほどなと思ったフレーズ。
最近、自分自身も似たようなことを思っていた。パートナーや仲の良い友人など、自分の好きな人と接している時は特に強く思う。
相手と触れ合っている時に、相手の存在の一部が、自分の心の中にきちんと収まっている感じがするのだ。
あくまでもイメージ上の話なんだけど、自分の中では結構リアルで物理的な手触りもあったりする。
『おーい、こっちにおいでよ!場所は空いてるからさ!』
まずは相手の存在を自分の空洞に(空き地の方がわかりやすいか?)きちんと招き入れてから、コミュニケーションが始まるというような。
空洞であるからこそ、風が吹く余白があって、それが円滑なコミュニケーションの手助けになっている感じ?
この空き地を自由に使ってね、今日は君のために空けてあるんだからさ。みたいな?
自分の中心に自分がドカっと居座っていると、『誰だ、お前さんは、どこから来た?なにしに来た?どういうつもりだ!!』なんていう頑固親父を思い出してしまう。
人と話していて、表面的なコミュニケーションは円滑にできているんだけど、『何だか閉ざされてるな』と感じる時がある。
それはきっと空洞や空き地のない人なんだと今は思う。
いいか悪いかではなく、とにかく風通しのよいコミュニケーションをしたいのなら、この『こころの空洞』は使えるかもしれない。
今後は意識していこうと思う。意識することでさらに新しい発見があるかもしれないしね。
エクス・ポ・ブックス1 フルカワヒデオスピークス! (エクス・ポ・ブックス 1)
- 作者: 古川日出男
- 出版社/メーカー: アルテスパブリッシング
- 発売日: 2009/11/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 1人 クリック: 26回
- この商品を含むブログ (41件) を見る