うまくいかないのはあくまで一時的なもの
普段は別に普通だったじゃん。ここ最近のことを自分の全体に当てはめちゃダメだと思うよ。
(舞城王太郎『やさしナリン』)
小さな事から大きなものまで、人生には山も谷もあり、誰もがそのアップダウンに四苦八苦している。
ずっとうまく行けばいいのになと思えど、決してそんなことはなく、気づけばまた山の上か谷底に自分の姿を見ることになる。
相談にのっていてよくあるのが、一時的な谷に全てを持っていかれるパターンだ。
『過去にも似たようなことがあったけど、何とか抜け出せたじゃん?』と事実を伝えても無駄なことが多い。
『でもダメ今回は、どうにもならない、やっぱり私なんてこういう運命なんだわ!』とマイナス方向に反論してくる。その勢いと比喩の豊かさに驚くばかりだ。よくもここまで自分をこき下ろすことができるなと感心する。
時期的な浮き沈みは誰にもあるが、それは文字通り『一時的』であることがその当事者には想像できない。
『やっぱり自分には不幸しかないんだ!』という圧倒的な宣言は、ダメで当然という安心感を生み出すからだ。
うまくいかない時は、なるべく自分を客観的に見ることが大事。
ましてやそのうまくいってない自分が本来の自分だなんて思う必要は全くない。
辛い中で自分を客観的に見ることは難しいけれど、自分にとっての良いことばかりを想像すると早く抜け出せます。
あくまで『一時的』。それを忘れないようにしましょうね。