正直さ

いつからだろう、妥協することを覚えたのは。


本当は正しいと思えないのに、相手の気分を害さないために、期待されている答えを口にする。


また嘘ついちゃった…


小さながっかりはそうやって積み重なっていく。


不誠実さ、ズルさ、悪の思想が伝染していくのと同じく、正直さ、誠実さもまた伝染していく。


たったひとつの小さな正直さが、誰かのこころに染み入り、大きな豊かさに変わることもあるだろう。


自分や他人に正直になることは、それだけで癒しになる。


だからなるべく正直でありたいと願う。


もし妥協する時があっても、自分の不正直さをきちんと認める。認めた上で一旦ピリオドを打つ。次はなるべく正直でいられるようこころに刻めばいい。


ひとつでも、少しでも、ゆっくりでも。


それに取り組み続けている限り、あなたはいつも正直さと手をつないでいられるのだから。